当事者同士での和解サポート|中学生女子

相談内容

これまで時々、娘が早退をしていましたが、最初は気に留めていませんでした。
ある日突然、娘が腹痛を訴え数日学校を休み、検査をしましたが身体に異常は無く、神経性下痢症と診断されました。
なにかあったのかと聞いても本人からは「何も無い」との一点張り。


それからしばらくして担任から連絡が入り、最近、「提出物が出されていないのでご家庭で注意してください」との連絡を受けました。
今まできちんとしていた子なので、不思議に思い、暫くの期間、やり終えた宿題をそれとなくカバンに入れているかの確認をしました。
後日、担任に確認すると、やはり未提出物があると言うので、これはおかしいのでは?となり本人に聞きただすと、「提出しようとしたらカバンに無かったりする。」とのこと。
シャーペンやノートも無くなることがあって、以前に先生に言った時に、「家に忘れているだけでしょ?」と言われ、プリントやノートまでもがカバンから無くなってるということは言い出せなかったと言われました。


翌日、慌てて担任に連絡をしましたが、「そんなことあり得ない、移動教室の際は施錠しますし、ご本人が気にかけて欲しいだけかも?ご家庭には問題ないですか?」と、逆に家族の問題で本人が寂しさを表しているかのように言われました。
学校側に相談しても解決には至らないと考え依頼をすることにいたしました。

結果

場合によっては、然るべき手段で弁護士介入すべき場合もありますが、本件はその必要も無く先生達が見ていないところでのクラスメイトとの関係性や様子を確認し、本人が虚偽を伝えていないことを元に、管理職、担任、いじめの主犯格及び親御さんを含めてご両親様とも直接の話し合いの場を設け、和解致しました。
本人は、直ぐにはクラスには戻れませんでしたが、別室登校にて通い無事中学校を卒業しました。
後に、「あの時は、強くなれなかった。ごめんね…」と周りのクラスメイトも声掛けてくれるようになったとお聞きしました。


依頼主であるご両親からは私たちが学校に言っても全然対応してくれず、家も購入したばかりで引越しも出来なかったので解決して良かったですと仰っていただきました。

所感・ポイント

このような問題の場合、先ずは本人のケアが第一で、次にご両親のケアです。
時には、弁護士介入や引越しを余儀なくされる場合もありますが、このように法的手段を使わずに当事者同士により解決に至ることも少なくありません。また、障害や介護者の方もいらっしゃる等他の問題も絡み合って、前に進めない方もいらっしゃいますが、どのような状況においても、最善の方法を見出し対応して参りたいと思っております。